英語の発音(フォニックス)2
July 1st,2012
   前回、英語の単語の発音は「全て法則にのっとって行われている」というお話をしました。 われわれが見ると全く法則性がないように見えますが、ネイティブが正しく発音しているのは法則性があるのを学校で学んでいるからです。 ネイティブでさえ、学校で学んでいるのに、われわれが、英語の発音をちゃんと学ばないのでは、さらに不利になってしまいます。
     一般に、「発音できない単語は暗記しにくい」といわれます。 また、「発音できない英語は、聞けない」とも言われています。 特に英語は、「日本語と違う高い周波数も用いている」と言われており、「日本語では用いられない発音がいくつもある」ため、発音のしくみを知っていることは、とても重要と言えます。
   一方、完全にネイティブのような言い方をまねなくても一定の法則さえ押さえれば、英語は通じます。 各国の英語を話す人は、母国語の発音に影響を受けた話し方をします。
   「ネイティブのように話したい」という人は、それなりに頑張って練習すれば、そのようになるでしょうし、「通じればいい。かえってあんまりネイティブっぽいのもどうか」という人は、押さえるところを押さえれば必ず通じます。
   今回は、前回のフォニックスを使って、今回載せたKeiko&Professor の最初の部分でフォニックスがどのように使われているかを説明したいと思います。

【以下、抜粋】
    Keiko was curious about Mikako and her life.  What type of family does she have?  She had said before she came back to Japan recently.  

    Keiko  w[ウゥ]a[ア]s[ズ]【was ウァズ】 c[ク]u[ウ]r[ル]i[イ]o[オ]u[ウ]s[ス]【curious キュリアス】 a[ア]b[ブ]o[ア]u[ウ]t[トゥ]【about アバウトゥ】
 Mikako  a[ア]n[ン]d[ドゥ]【and アンドゥ】 h[フ]e[×]r[アー]【her ハー】
 l[ル]i[アイ]f[フ]e[×]【life ライフ】.  
    W[ウゥ]h[フ]a[ア]t[トゥ]【What ウァットゥ】 t[トゥ]y[アイ]p[プ]e[×]【type タイプ】  o[オ]f[ブ]【of オブ】  f[フ]a[ア]m[ム]i[イ]l[ル]y[イ]【family ファミリー】 d[ド]o[ア]e[×]s[ズ]【does ダズ】  sh[シ]e[イ]【she シー】 h[フ]a[ア]v[ヴゥ]e[×]【have ハブ】?  
    She h[フ]a[ア]d[ドゥ]【had ハドゥ】  s[ス]a[エ]i[×]d[ドゥ]【said セドゥ】  b[ブ]e[イ]f[フ]o[オ]r[アー]e[×]【before ビフォアー】  she c[ク]a[エイ]m[ム]e[×]【came ケイム】  b[ブ]a[ア][c[ク]k[×]【back バック】  t[トゥ]o[ウ]【to トゥ】  J[ジ]a[ア]p[プ]a[ア]n[ン]【Japan ジャパン】  r[ル]e[イ]c[ス]e[エ]n[ン]t[トゥ]l[ル]y[イー]【recently リセントゥリー】.  

前回のポイントをいくつかにまとめると。
@ 子音(b,c,d,f,g,h,j,k,l,m,n,p,q,r,s,t,v,w,x,y,z)は、単語における発音のしかたは、アルファベットの読み方ではない。(bは「ビー」と発音せず、「ブゥ」と発音する。)
 読み方は、一つかそれ以上あるが、決まっている。(bは「ブゥ」のみだが、cは「ス」と「ク」の二種類がある)

A 母音(a,e,i,o,u)は、単語における発音のしかたは、アルファベットの読み方がある。(I(私)を「イー」ではなく、「アイ」と発音する。 )
 それ以外に、ローマ字読み(ア、エ、イ、オ、ウ)のように発音する場合、とさらにその応用のようなものがある。(underのuは「ウ」ではなく、「ア」と発音され、uはこのように「ア」と発音されることが多い。)

B 母音がアルファベットの読みで発音されることは、発音されないeが後ろにくっついていることが多い。
 eのように「発音されない文字」が英単語では多く存在する。(highのghやknifeのkなどが有名です。(実際は、knifeのeも発音されていないわけですが・・・))
 このように発音されない字は、発音のルールを作ったり、26字しかないアルファベットで単語を多く作らなければならないので存在していると思われる。

  その他。単語の発音は、ケースによって発音が変わることはありません。(the が母音の前で「ジ」と発音されることくらいです。)
 have to(「ハブトゥ」ではなく「ハフトゥ」)、of course(「オブコース」ではなく「オフコース」)のように、いつのまにか言い易いように変化した(?)ものもあるようですが、少数です。
  つづりは、なかなか法則性が見出せず、ネイティブでもよく間違っていますが、単語の発音のしかたは、ある意味単純なので、このような基本を押さえていけば、初対面の単語でもなんとなく発音できるようになっていきます。
  なお、話す言葉について言えば、発音に注意しすぎるあまり話すのが「おっくう」になると、成長が止まりますので、注意がとても必要です。(今回のフォニックスも「こんなのがあるんだな」程度に見てもらっても結構です。) 
  一方、日本人の英語が通じない理由は、基本の形を使ってゆっくり話さないで、暗記している文をペラペラと話してしまうからだと思います。ゆっくりはっきり、基本どおりに、考えながら話せば、多くのことは通じてしまいます。

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